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塾生代表から新入生の皆様へのご挨拶

新入生の皆さん、慶應義塾大学へのご入学おめでとうございます。

在校生を代表し、皆さんを心より歓迎します。

今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、入学式が延期され、また多くのガイダンスやオリエンテーション行事が残念ながら中止となりました。例年では、ガイダンスや新歓を通して大学の仕組みを理解し、塾内での交友関係も生まれていくものですが、それが叶わず外出自粛を余儀なくされている新入生の皆さんは、さぞかし不安でもどかしい日々を過ごしていることだろうとお察します。しかし、それは皆さんを盛大に歓迎しようとこれまでたくさんの準備を重ねてきた我々在校生も同じです。この苦難を、塾生みんなで乗り越えていきたいと強く思います。

現在、世界中の様々な分野で多くの問題が起きています。昨今の感染症が及ぼす影響は、医療だけではありません。感染者の爆発的増加により、欧米の大都市では都市封鎖が行われ、その影響で人々の経済活動が急速に縮小しています。また、国境を越えたヒト・モノの往来が停滞し、マスクをはじめとした医療器具の世界規模の争奪戦は、政治・外交のあり方さらにはグローバル化についても懸念の色を見せています。これらの多岐に渡る問題は、すべて慶應義塾で向き合うことができます。ある現象や課題について、異なる角度からのアプローチができる、これは10の学部から成る総合大学である慶應義塾ならではの魅力だと思います。

私は今こそ、塾生の皆さんにとって学びの大きなチャンスではないかと思っています。自ら課題を発見し、課題の原因を分析し、自分なりの解決策を模索する。これはまさに大学で求められる学習プロセスです。だからこそ、新入生の皆さんには、自宅でおとなしくしていなければならない日々が続きますが、学術的には大いにアクティブでいてほしいと思います。正しい情報にアンテナを張り、その情報の裏にある「なぜ」を考えること、それがきっと、授業が始まってから皆さんの学びを楽しくしてくれるはずです。

最後に、私から新入生の皆さんに、充実したキャンパスライフを送る上でとても大切だと思うことを一つだけアドバイスさせていただきます。それは、大学でできる人間関係を決して「人脈」だとは思わないことです。大学での出会いは、「人脈」という言葉で表現できるほど安っぽいものではありません。私は、皆さんに、自分の良いところも悪いところも受け入れてもらえる、なんでも語り合える、いざという時に頼りになる、「仲間」をこの4年間全力で見つけてほしいと思います。自分で行動すれば、素敵な「仲間」に出会い、自然と人脈も形成されていきます。新入生の皆さんが、積極的に大学に来て、授業を受け、サークルや部活動に参加し、ゼミで議論することで、色んな人と触れ合い、語り、多くの「仲間」を作る、最高のキャンパスライフにすることを大いに期待しています。

慶應義塾のキャンパスで皆さんとお会いできることを在校生一同心より楽しみにしております。

塾生代表 後藤圭祐

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